KUSANAGIでのWordPress開設
KUSANAGIのインスタンス作成からSSH接続については、こちらを参考にしてください。
1. KUSANAGIの初期設定
- SSH接続でログインし、rootユーザーに昇格します。
ホスト名:作成したインスタンスのIPアドレス(※)
ユーザ名:centos
パスフレーズ:空白
ポート:22
鍵:SSH鍵の秘密鍵(private_key.txt)(※)インスタンスのIPアドレスの確認方法
コントロールパネルのメニュー [インスタンス管理]→[インスタンス]に移動し、作成したインスタンス名のIPアドレスの欄を確認してください。 - まずはCentOS Stream8とKUSANAGIのアップデートを行います。
rootユーザーに昇格している状態で、次のように入力してください。# dnf upgrade -y
dnf はソフトウェアのインストールや更新といったパッケージ管理を実行するコマンドです。
- アップデートが完了したら、次のコマンドを打ってサーバーを再起動します。
# reboot
- 接続が切れるので、再度ログインしてください。
rootユーザーに切り替えて、初期設定の実行に進みます。
- kusanagi init はKUSANAGIの初期設定を実行するコマンドです。
Webサーバーのインストールやデータベース・パスワードの設定などを行います。下記のコマンドを入力してください。# kusanagi init --passwd Password --nophrase --dbrootpass Password --nginx123 --php80 --mariadb10.5
<各コマンドが行っていること>
--passwd Password → ユーザーkusanagiのパスワード設定
--nophrase → ユーザーkusanagiのSSHユーザー鍵の作成・パスワードに空文字指定
--dbrootpass Password → MySQLのrootパスワード設定
--nginx123 → WebサーバーにNGINX12.3を指定
-–php80 → PHPのバージョンを選択
--mariadb10.5 → MariaDBのバージョン選択これらのコマンドは入力例のひとつです。お好きなバージョンを設定することも可能です。例えば、--nginx123の代わりに、--httpd24と入力することで、NGINXではなくApacheのミドルウェアを指定することもできます。
オプションは必ず設定しなければならないのものと任意のものがありますので、詳しくは下の表を参考にしてください。--passwd パスワード ユーザーkusanagiのパスワード設定。 ※ --nophrase/--phrase ユーザーkusanagiのSSHユーザー鍵の作成。
--nophrase:SSHユーザー鍵のパスフレーズに空文字を設定し、ルートディレクトリ(/root)に公開鍵を作成する。
--phrase:SSHユーザ鍵のパスフレーズを設定する。
※ --dbrootpass パスワード mariaDBのrootパスワード設定。 ※ --nginx123/--httpd24 Webサーバーの指定。省略した場合はnginx1.23がデフォルトで設定。
>nginx123 : NGINX 1.23
>httpd24 : Apache HTTPD 2.4
>--php80/--php81/--php74 PHPバージョンの指定。省略した場合はphp80がデフォルトで設定。
php80 : PHP8.0
php81 : PHP8.1
php74 : PHP7.4
--mariadb10.5/--mariadb10.3/ データベースサーバの指定。省略した場合は MariaDB 10.5がデフォルトで設定。
--mariadb10.3 : MariaDB 10.3
--mariadb10.5 : MariaDB 10.5
さらに詳しい設定については、KUSANAGI公式サイトのドキュメントをご覧ください。
- 次のような画面が表示されたら、初期設定は完了です。
[root@i-00000000000000 centos]# kusanagi init --passwd Password --nophrase --dbrootpass Password --nginx123 --php80 --mariadb10.5
(省略)
Complete!
2.KUSANAGIのプロビジョニング
-
次に、WordPressを利用するためのプロファイルを作成します。kusanagi provisionコマンドによってWordPressに必要なデータベースやルートディレクトリなどをサーバー内に配置します。
!プロビジョニングを実行する前に・・・
次の手順で実行するコマンドではホスト名(FQDN)の指定が必要となります。このホスト名が、WordPressで運営するWebサイトのURLになります。ドメインがない場合は、事前にドメインを取得してください。
ドメインはどこで購入しても問題ありません。NTTPでも、ドメイン管理サービス「名づけてねっと」(https : //www.nadukete.net/))を提供しております。よろしければご利用ください。
ドメイン取得後は、DNSサーバー(ネームサーバー)で、ドメインからIPアドレスを紐づけるための正引き設定を行ってください。DNSサーバーは、Indigoのコントロールパネルの「DNS」メニュー(有料オプション)から設定できます。 - ドメインが用意できましたら、コマンドの入力に進みます。次のコマンドを実行してください。
# kusanagi provision --wp --wplang ja --fqdn www.example.com --email indigo@example.com --dbname kusanagi_db --dbuser kusanagi_db --dbpass Password "任意のプロファイル名"
- 次のように表示されると、プロビジョニング完了です。
[root@i-00000000000000 centos]# kusanagi provision --wp --wplang ja --fqdn www.example.com --email indigo@example.com --dbname kusanagi_db --dbuser kusanagi_db --dbpass “Password0123” “wp-indigo"
ここでは、任意のプロファイル名に、wp-indigoという名前をつけています。実行すると/home/kusanagi/ の下に、wp-indigoのディレクトリが作成され、この中にWordPressに関するデータが格納されることになります。
(省略)
Provisioning of example completed. Access www.example.com and install wp.
Provision completed.
また、①の初期設定と同様、オプションには必須のものと任意のものがありますので、詳しくは下の表を参考にしてください。--wp/--WordPress WordPressをプロビジョニングする。 ※ --wplang ja/--wplang en_US WordPressをインストールするときの言語を選択する。
Ja : 日本語
en_US : WordPressのインストール時に言語選択が可能になる。
--fqdnホスト名 作成するプロファイルで使用するホスト名(ドメイン)を指定する。
指定したホスト名、はWebサーバの設定ファイルおよび/etc/hostsファイルに設定される。
※ --email Emailアドレス/--noemail/--no-email Let’ EncryptのSSL証明書の発行について。
--email Emailアドレス : SSL証明書を発行する。
--noemail/--no-email : SSL証明書を発行しない。
*SSL証明書はプロビジョニング後に設定することも可能。
※
--dbname データベース名 データベース名を指定して、データベースを作成する。 ※ --dbuser DBユーザー名 データベースへアクセスするためのユーザー名を指定する。 ※ --dbuser DBユーザー名 データベースユーザーに対応するパスワードを指定する。 ※ profile 任意のプロファイル名を指定する。 ※
3.WordPressのインストール
- WordPressのインストールに進みます。
まず、「KUSANAGIのプロビジョニング」で設定したホスト名(URL)にアクセスします。ブラウザにURLを入力してアクセスしてください。
(例)https:// example.com
- WordPressのスタートアップ画面に遷移します。必要情報を入力して、「WordPressをインストール」をクリックします。
WordPressが立ち上がらないときにチェック!
・DNSサーバーにレコードが設定されていますか?
Aレコードが正しく設定されていない可能性があります。指定したホスト名(FQDN)と、インスタンスのIPアドレスが設定されているか、一度確認してください。
・DNSサーバー(ネームサーバー)が正しく設定されていますか?
DNSサーバーの設定は、ドメイン登録事業者が提供するコントロールパネルなどから行うことができます。 - インストールに成功すると次のような画面が表示されます。
-
「ログイン」をクリックし、インストール時に入力したユーザー名とパスワードでログインします。
- 次のような画面が出てくると、WordPress立ち上げ成功です。
右上には、サイト表示に要した処理時間とクエリが表示されています。
- 「設定」の「パーマリンク設定」を選択し、パーマリンク構造を設定することができます。パーマリンクとは、Webサイトのページごとに設定されるURLの一部分のことを指します。
パーマリンクは、後々変更するとリンク切れを招いたり、SEOの観点で不利になったりすることがあります。作りたいサイトの構造や運用目的に合わせて、最初に設定しておくことをおすすめいたします。
- メニューの「KUSANAGI」から、「KUSANAGI専用プラグイン」の編集が行えます。
HTMLを一時保存しておくページキャッシュ機能や、実行速度とクエリのパフォーマンス表示のオンオフを切り替えできる機能などが同梱されています。詳しくはこちらをご確認ください。
- 最後に、管理画面左上のWebサイトのタイトルをクリックし、トップページが表示されることを確認します。
以上で、WordPressのインストールは終了になります。
テーマなどをカスタマイズして、WebARENA Indigoで自分だけのWebサイトを作ってみてください!