電子メール~制限事項
制限事項
- メール送信/受信の安定運用の目安
- POP/IMAP接続の安定運用の目安
- メールサイズの制限
- メーリングリストを使ったメール送信の利用制限
- 特定のIPアドレスからの接続制限
- 分割メールにおける制限
- 認証失敗回数における制限
- 1回のSMTPセッションで送信可能な宛先数
- メールキューにおける制限
- 同一送信先への同一Message-Idのメール配送について
- メール転送処理数の目安
- 同一メールユーザーにおける複数クライアントからのPOPアクセスについて
- メーリングリストのネスト(入れ子)について
1.メール送信/受信の安定運用の目安
所定時間内に同一IPアドレスからのメールの送信数もしくは受信数が閾値を超えると、メール配送動作 (送信/受信)が停止する場合があります。
安定運用の目安は、次の通りです。
ご契約のプランによって、目安値が異なりますので必ずご確認ください。
契約プラン | 100 | 200 |
---|---|---|
メール通数の目安 | 50通/分 | 100通/分 |
※ 安定運用の目安を超えた場合、メールの安定運用に支障をきたす場合があります。
※ SMTP/SUBMISSION同時接続数はID数に関わらず40となります。
(1) 他ドメインへのメール送信/受信
- 閾値を超えた場合、送信元のIPアドレスからメールの送信/受信ができなくなる場合があります。
- メール通数が閾値以下に減少した場合、5分程度で自動的にメールの送信/受信ができるようになります。
- メールの送信/受信ができなくなった場合、クライアントのメールソフトやエラーメールには次のエラーメッセージが表示されます。
450 4.7.1 Error: too much mail from <送信元IPアドレス>
(2) 自ドメインへのメール送信/受信
- 閾値を超えた場合、メールの送信/受信が遅延する場合があります。
- 送信/受信したすべてのメールが配信完了するまで、メール送信/受信が不安定な状態になります。
(3)メーリングリストでのメール送信/受信
- メーリングリストでメールを送信する場合、メンバーが自ドメイン、外部ドメインに関わらず、メンバー数が上記の閾値を超えている場合でも制限に抵触せず、送信することが可能です。ただし連続して送信するときは安定運用の閾値を超えないように間隔をあけて送信してください。(例:200ID契約で200人メンバーが存在するメーリングリストへ配送する場合、2分に1通以下の送信に抑えてください)
- しきい値を超えた場合、メールの送信/受信が遅延する可能性がございます。
- 送信/受信したすべてのメールが配信完了するまで、メール送信/受信が不安定な状態になります。
- メーリングリストでの送信はメンバー数での目安以外にもメールサイズの目安もございます。詳細に関しては「メーリングリストでのメールサイズの目安」をご確認ください。
(4) 1セッション当たりの送信数
- 上記の表の制限値以下であればシステム的には1セッションで複数通の送信が可能です。ただし、一定時間内に多数の宛先に送信する場合、送信パフォーマンスやサーバー負荷の面から1セッション10~20通程度の宛先に分ての送信を推奨いたします。
2. POP/IMAP接続の安定運用の目安
(1) POP/IMAP同時接続数
同時接続数は、次の通りです。
契約プラン | 100 | 200 |
---|---|---|
同時接続数 | 50 | 100 |
(2) POP自動受信の間隔
- POP自動受信の間隔の安定運用の目安は、30分以上です。
- POP自動受信の間隔が短い場合、POP受信の動作が不安定になる場合があります。
(3)サーバーにメールを残す場合のメール通数の制限
サーバーに大量のメールを残している場合、メール受信(POP/IMAP)の動作が不安定になる場合があります。
たとえば、次の状況です。
- POP利用で、サーバーにメールを残す設定をしている。
- IMAP利用で、古いメールを削除していない。
サーバーにメールを残す場合の安定運用の目安は次の通りです。
- POP利用の場合
1メールユーザーあたり、10,000通以下 - IMAP利用の場合
1メールユーザーあたり、50フォルダ以下 かつ 1フォルダあたり、10,000通以下
3. メールサイズの制限
- 1通の容量がエンコード後に25MBを超えるメールは配送できません。
ただしメールマネジャー(メール管理者用)においてメールサイズ制限の設定 により容量の変更がある場合はその容量を超える配送はできません。 - WebARENA SuiteX メールプレミアムをご利用のお客さまが設定値を超える容量のメールを送信しようとした場合、送信時にクライアント側のメールソフトにエラーが返信されます。
- WebARENA SuiteX メールプレミアムをご利用のお客さま宛てに設定値を超える容量のメールが送られて来た場合、送信者宛てにサーバーからエラーメールが返送されます。この時WebARENA SuiteX メールプレミアムをご利用のお客さまにエラーは届きません。
- メールサイズ制限の対象となった場合、クライアントのメールソフトやエラーメールには以下のエラーメッセージが表示されます。
552 5.3.4 Error: message file too big - 添付ファイルのエンコード方式によっては、添付ファイルのサイズが制限値以内の場合でもこのメールサイズの制限にかかる可能性がありますので、ご了承ください。
- 最大1GBのファイルを共有することができる「大容量ファイル転送サービス」も提供しております。
4.メーリングリストでのメールサイズの目安
複数同時送信になる状況において、添付ファイルを含んだメール送信を行いますと、遅延が発生する可能性があります。
たとえば、次の状況です。
- メーリングリストへの送信
- 複数のCc、Bccを含む宛先への送信
添付ファイルを含んだメールを送信する場合の安定運用の目安は次の通りです。
宛先メール通数 | 5通 | 10通 | 20通 | 50通 | 100通 | 150通 | 200通 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
一通のメール サイズ目安 |
10MB 以下 |
5MB 以下 |
2.5MB 以下 |
1MB 以下 |
0.5MB 以下 |
0.33MB 以下 |
0.25MB 以下 |
※大容量ファイルを得意先や取引先と共有することができる「大容量ファイル転送サービス」機能を提供しております。
5.特定のIPアドレスからの接続制限
WebARENA SuiteX メールプレミアムのサーバーではサーバーを攻撃から保護するために、特定の送信元IPアドレスからの接続制限を行っています。
制限にかかった場合、クライアントのメールソフトやエラーメールには次のエラーメッセージが表示されます。
554 Transaction Failed. We denied your access because we cannot trust your source IP address. |
本エラーが出た場合、次のようにご対応ください。
- お客さまから外部にメールを送信する場合
メールソフトのSMTPのポート番号を25番から587番に変更し、再度送信を行ってください。
6.分割メールにおける制限
SuiteX V2タイプ メールプレミアムでは、セキュリティの観点から分割メールの送受信を拒否しております。
容量が大きいファイルの送信をご希望の方は大容量ファイル転送サービスをご利用ください。
外部メールサーバーからメールホスティングのサーバーへ分割メールが送られてくると、メールホスティングのサーバーでは拒否し、送信元には「554 Error: found virus」といったエラーが返ります。
7.認証失敗回数における制限
WebARENA SuiteX メールプレミアム総当たり攻撃対策として、一定回数以上認証を失敗したIPアドレスからの接続を一定時間拒否いたします。 (※具体的な閾値に関してはセキュリティの観点から非公開とさせて頂いております。)
本制限に抵触した場合も一定時間後に制限は自動的に解除されます。
ただし、認証失敗を繰り返すクライアントが存在している場合、一定時間毎に接続成功と接続失敗を繰り返す事象が発生致します。 該当の状況に当てはまる場合、同一拠点から認証失敗を繰り返しているメールクライアントが無いかどうかをご確認ください。
8.1回のSMTPセッションで送信可能な宛先数
1回のSMTPセッションで送信可能な宛先数は300件が上限となります。上限を超えた場合には次のエラーメッセージが表示されます。
452 4.5.3 Error: too many recipients |
サービスの安定性やシステム保全の観点から、1セッション10~20通程度の宛先に分けての送信を推奨いたします。
9.メールキューにおける制限
本サービスのサーバーでは、メールキューの保持時間は3時間程度です。保持時間内はサーバー側で再送を試みますが、最終的に保持時間を経過し配送できなかったメールは、バウンスメールとして差出人へ送信に失敗した旨のメッセージを返します。また、ID数にかかわらず、メールキューの容量はサーバー全体で約1GBです。
10.同一送信先への同一Message-Idのメール配送について
本サービスのサーバーでは、同一送信先に対して同一Message-Idのメールを配送した場合、メールループ防止のため、メールを新たに発生させる機能(転送機能、メーリングリスト機能、自動返信機能など)において、送信をブロックします。
通常のご利用でMessage-Idが重複するケースは稀ですが、システムから送信するメールなどでMessage-Idを固定で指定している場合はご注意ください。
※転送設定で該当事象が発生した場合、転送に失敗したメールがどこにも届かず消えてしまう事象を防止するため、「転送後にメールボックスにも残さない」設定にしている場合でも、対象メールはメールボックスに保存されます。
11.メール転送処理数の目安
本サービスでは、メールサーバーとして採用しているpostfixというソフトウェアの特性上、ID数に依存せず、シングルプロセスで転送処理が行われています。
この処理により、特に内部宛てに大量のメール転送を実施すると、メールの配送遅延が起こりやすい傾向にあることが判明しています。
そのため、内部宛ての転送は代替手段としてメーリングリストをご利用になるか、通常のサイズのメールであれば1分間あたり60通、2M以上の添付ファイル付のメールであれば1分間2~3通程度の転送を目安に運用ください。
※転送メールにファイルが添付されている場合、メーリングリスト利用や上記目安値以下でも遅延が発生する可能性がございます。大容量のファイルを送信する場合は大容量ファイル転送サービスをご利用ください。
12.同一メールユーザーにおける複数クライアントからのPOPアクセスについて
本サービスでは、同一メールユーザーに対して、同時に複数のクライアントからPOPアクセスが発生するような利用方法を想定しておりません。システム的に制限は設けておりませんが、該当のような利用方法の場合、トラブル発生時に適切なサポートが行なえない可能性がございます。
13.メーリングリストのネスト(入れ子)について
メーリングリストのメンバーにメーリングリストを指定すること(ネスト)により、メーリングリストの管理を柔軟に行うことができます。ただし、メーリングリストは通常メールと比較して、展開するための負荷が高く、過剰なネストを行うと該当のメーリングリストのみならず、メールサーバー全体のパフォーマンスを劣化させ、メール遅延の原因となります。ネストを行う場合は以下の制限での運用をお願いいたします。
- 1メーリングリストから最終的に展開されるメーリングリスト数は4メーリングリスト以下
- 1メーリングリストから最終的に展開されるメールアドレス数は200名以下
- ネストされているメーリングリストへの送信は1分間に1通以下
※ネストは利便性を上げるための機能です。ネストを利用して、メーリングリストのメンバー制限数を超えるような設定はくれぐれも行わないようにお願いいたします。